2009年「人恋酒場」でデビューして以来、活躍の場を広げ続けている演歌歌手、三山ひろしさん。
令和の時代の演歌界を担う歌手たち中でも群を抜いた実力派で、NHK紅白歌合戦には2015年の初出場から、5年連続(2020年現在)で出場しています。(心に響く歌声とともに、ハラハラドキドキを届けてくれる「けん玉ギネス記録への挑戦」が印象に残っている方も多いのでは?)
ここでは、そんな三山ひろしさんの魅力を改めてご紹介します。
魅力① なんと言ってもその歌声!
聴く人に安心感と活力を与える「ビタミン・ボイス」。
三山ひろしの一番の魅力は、なんと言ってもその歌声です。
高音から低音まで、安定して心地よく響く声は、聴く人の心に大きな安心感を与えてくれます。
また、巧みな技術で歌いこなす曲のレパートリーも幅広く、「お岩木山」をはじめとする自身の大ヒット曲はもちろん、昭和の演歌、流行歌のカバーも得意としています。三山ひろしのビタミン・ボイスで、懐かしい一曲がより一層、胸に響くものとなります。
さらに、三山ひろしが挑戦し続ける歌芸の極致「長編歌謡浪曲」も外せません。「長編歌謡浪曲を歌い継ぐ若手ナンバーワンの歌い手」と評される彼が、本物の実力で歌い演じる歌芸の極致は、聴くほどに奥深く、夢中になること間違いありません。
そんな三山ひろしが、記憶にある中で初めて歌った歌は、3歳の時「ふたりの夜明け」(五木ひろし)だったそう。実家のある高知県の祖父の家で、山に向かって何時までも歌っていたのだとか。豊かな自然が、三山ひろしの歌声を成長させていったのかもしれません。
また、三山ひろしの師匠である、作曲家の中村典正氏と、歌手の松前ひろ子氏は、こんなエピソードを語っています。
初めて三山くんの歌を聴いたとき、主人が私に「お前、この子を歌手にする自信があるか?」と尋ねました。私は「この歌声は間違いない。音色も違う!」と言ったんです。
またそのとき、三山くんの歌唱の発音が少しだけ明瞭ではなかったことと、低音が響かないことを指摘したのですが、彼は廊下に出て、私たちが言ったことを直そうと2、3回練習して戻ってきて、「もう一度聴いてください!」と言いました。そして同じ歌を唄うと、注意したところが直っていたんです。「この子はなんて意欲的で器用なんだろう」と感心しました。「三山ひろしの世界」観賞ガイドより
豊かな才能と、惜しみない努力の結果である、三山ひろしの歌声。
そのビタミン・ボイスを存分に堪能できるCD全集も発売されています。
魅力② みんな思わず好きになる!
真面目で誠実、そしてチャーミングな人柄
三山ひろしの魅力的な人柄を表しているのが、上京時のエピソード。同世代の友人たちが安定した暮らしを手に入れていく中、「歌手になる」と上京した三山ひろしは、当時の気持ちをこう語っています。
今まで見えていた人生のレールがなくなり、真っ暗な中に自分で道を作っていかなくてはいけない。ということは、負けられない。負けて帰ると、「ほら、あそこの息子は歌手になるとか言っていたけど、戻ってきたじゃないか」と母が後ろ指をさされてしまう。それだけは嫌だったんですよ。恥じることのないようにと育ててくれた母に、心配をかけ、迷惑をかけてしまう、それだけは絶対にあってはいかんな、と。「三山ひろしの世界」観賞ガイドより
歌手になることへのひたむきな決意と、お母さまへの優しい気持ちが感じられる、とても素敵な言葉です。
三山ひろしのファンの方が口をそろえて言う「息子みたい!」という言葉は、そんな三山ひろしの人柄を知っているからこそ、なのかもしれません。
一方で、その真面目さ、誠実さがあるからこそ現れる、チャーミングなエピソードも。
市場の仕事を極めてしまいそうに……
上京後、青果市場で働き始めます。怒られてばかりも癪に障るので、メモを取って一生懸命覚えて。そうしたら、ちょっとだけ仕事ができるようになっちゃったんですね。「やればできるじゃねぇか、馬鹿野郎」って褒められて、うれしくて泣けて。
でもそのとき、「ああ、このままだと市場の人になっちゃう……。演歌歌手になるために上京したのに、まずい!」と思ってすぐに辞めました。「三山ひろしの世界」観賞ガイドより
趣味はけん玉、竹とんぼ、そして包丁研ぎ!?
砥石を用意して本格的に研ぎます。先日は師匠(松前ひろ子)の家の包丁を研ぎました。ピカピカにして、喜んでいただけました。研いでいる過程が、自分も磨いている、研ぎ澄まされていくような気がします。だから一転の曇りもなくピカピカにしたいんですよね。
竹とんぼも、先日また作りましたよ。「これは竹とんぼにぴったり!」という竹があったので、小刀を出してさあ作ろう……としたら「む? この刃では綺麗に切れない」と研ぎ始めました(笑)。「三山ひろしの世界」観賞ガイドより
魅力③ 高知県観光特使でもある三山ひろし。
故郷への愛情がとにかく深い!
25歳の時「歌手になるまで帰らない」と誓い、家族に涙の別れを告げて単身夜行バスで上京した三山ひろし。
そんな彼は、自分を育ててくれた高知県への愛情が、とにかく深い!
高知県観光特使として、故郷の魅力を各地でPRするのはもちろんのこと、新曲が出ると、その発売イベントとして行われる、高知駅前の「こうち旅広場」でのフリーライブも恒例です。また、高知さんさんテレビでは情報番組の準レギュラーとして活躍。全国を飛び回る中でも定期的に高知県に里帰りし、地元に貢献しています。
さらに、自身のコンサートの定番となっているのが、高知県のよさこい鳴子踊りを取り入れた演出。三山ひろし流アレンジを加えた「よさこい鳴子踊り」「南国土佐を後にして」、オリジナルの「ひろしの故郷自慢ぜよ」といった曲たちに合わせて、ダンサーがよさこいを踊る…という豪華なエンディングは、県外のファンの方たちにも、高知県の良さを知ってもらい、親しんでもらうきっかけとなっています。
三山ひろしの真骨頂、リサイタル映像を集大成した通販限定のDVDコレクション。
もちろん、「よさこい鳴子踊り」も収録されています。
- 「よさこい鳴子踊り」収録巻
- 第3巻 真心(まごころ)21.よさこい鳴子踊り〜南国土佐を後にして
- 第5巻 感謝(かんしゃ)20.ひろしの故郷自慢ぜよ(よさこい鳴子踊り入り)
- 第6巻 蒼天(そうてん)17.よさこい鳴子踊り
魅力④ “三山ひろしのすべて”であるコンサート
三山ひろし自身が、「自らの生きる道であり、命だ」と語るコンサート。
その開催実績は、2019年1年間でまさかの「169回(※)」。その驚くべき回数からも、三山ひろしがコンサートをいかに大切に思い、情熱を注いでいるかがわかります。
さらに2017年からは、大阪新歌舞伎座での座長公演にも取り組んでいます。
お芝居と歌謡ショーの二本立てで行われるこの公演で、三山ひろしは役者としての才能も発揮。脚本家・演出家である池田政之氏は、三山ひろしの芝居の上達ぶりを「“砂に水が沁みるよう”とはこういうこと」と評したそうです。
2019年6月には、海を越え、ブラジル・サンパウロ公演でも公演を行いました。
日系ブラジル人の方たちに向け、その心に寄り添うように歌った童謡「夕焼小焼」。そこから繋いだ、北島三郎「帰ろかな」では、多くの客席が感動の涙を流しました。
2014年〜2019年までのコンサートが収録されたDVD集も発売されています。
中でも、初DVD化となる「大阪 新歌舞伎座 座長公演」「ブラジル サンパウロ公演」は必見です!
「三山ひろしリサイタル傑作選 DVD全6巻」には、今回が初DVD化となる「ブラジル サンパウロ公演」「大阪 新歌舞伎座 座長公演」も収録されています。
- 第4巻 熱演(ねつえん)2019年 新歌舞伎座座長公演 第一部 時代劇 青い空と白い雲〜若き日の森の石松〜
- 第5巻 感謝(かんしゃ)2019年 新歌舞伎座座長公演 第二部 歌謡ショー みやまつり2019
- 第6巻 蒼天(そうてん)特別編 2019年 ブラジル サンパウロ公演
※1日に2回公演した場合は、2公演としてカウント。
※新歌舞伎座での座長公演は、第一部・第二部あわせて1公演とカウント。
魅力⑤ けん玉の腕は超一流!? さらにそれ以外にも、さまざまな特技が…
2013年頃から、コンサートの余興として始めたという「けん玉」。
あれよあれよといううちに、日本けん玉協会の会員となり、全国に600人ほどしかいない2段を取得。さらに翌年、3段まで取得してしまいます。(2020年現在は4段)。
ステージで歌いながらけん玉を披露することもある三山ひろしは、さらにその腕前を磨き、2016年には、けん玉の教則本を出版。日本けん玉協会から「けん玉大使」に任命されました。
2018年の、第69回NHK紅白歌合戦では、三山ひろしが「いごっそ魂」を歌唱する間、124人がけん玉に挑戦。歌唱の緊張と、123人がつないだけん玉のタスキを受け取るアンカーとしての緊張、両方を見事に克服し、ギネス認定となります。
そもそものきっかけは、コンサートの余興だったはずのけん玉。それが今では、NHK紅白歌合戦に、そして大勢の夢となりました。
さらに三山ひろしは、得意のけん玉を生かしたエクササイズも考案!(「けん玉の難易度が高すぎて、エクササイズどころではない」といううわさも……)
ちなみに、三山ひろしの趣味は、プロ級の「けん玉」、魅力Aで少し出てきた「竹とんぼづくり」、「包丁研ぎ」だけではありません。
最後に、三山ひろしが持つ幅広い趣味(一部)をご紹介します。
- ドローン
日本ラジコン電波安全協会ドローンオペレーター3級の免許を取得。シングル「望郷山河」のカップリング曲「杉の大杉」のミュージックビデオでは、自ら愛機を操り撮影した。 - カブトムシの飼育
夜市でもらってきた6匹を、3年で121匹に増やす。手塩にかけたカブトムシをファンにプレゼントする「カブトムシお渡し会」も開催。 - プラモデル
塗料も使う本格派。いつか個展を開きたい、と目論んでいる。 - コーヒー
元々、「1日10杯は飲む」「常時20種類以上の豆をストックする」というこだわりようだったが、ブラジルサンパウロ公演以降さらにハマり、三山ひろしがカフェマスターを務める「ひろしコーヒー」を2019年10月1日限定オープン。「いずれ自分の好きな豆をブレンドしたグッズを出したい。ゆくゆくは『三山コーヒー』をつくれれば。」とのこと。 - 包丁研ぎ
都内にある、故郷・高知県のアンテナショップでシングル「望郷山河」のヒットを記念した包丁研ぎイベントを開催。鳥羽一郎氏がゲストで登場し、二人で初ガツオを捌いた。 - 竹とんぼ作り
歌手として精力的に活動しているのはもちろん、幅広い趣味を、予想以上に深く極めている三山ひろし。
少年のように好奇心旺盛な心と、何事も深く探求する向上心が、為せる業なのかもしれません。
いかがでしたか?
歌声やコンサートはもちろんのこと、その人柄やバラエティに富んだ特技など、魅力がいっぱいの三山ひろし。
そんな彼の魅力をもっと味わってみたい!と思った方も多いのではないでしょうか。
ここでは、三山ひろしの魅力を存分に味わえる全集をご紹介します。