第1巻居残り佐平次
夢金

居残り佐平次

仲間が集い、品川の遊郭で遊ぼうということになったが、皆金がない。そこで兄貴分の佐平次が「自分が何とかする」とうけおい、その晩は皆で乱恥気騒ぎとなるのだが…。流れるような話のテンポで往時の遊郭の雰囲気を偲ばせる、圓生渾身の一席です。★初商品化！

夢金

欲深の船頭・熊五郎はいつも寝言で「金くれぇ」。やたら冷える雪の晩、熊五郎のいつもの寝言が始まったと思うと、何やらワケ有りのお客が訪ねてきて…。熊五郎の独り言まで見事に伝える、表現力が天下一品の名演です！★初商品化！

第2巻八五郎出世
目黒のさんま
百川

八五郎出世

八五郎の妹のお鶴は、美人で利口者。世継が生まれなかった殿様の目に留り、側室として迎えられることになった。めでたく懐妊し世継を生んだお鶴は、兄がお目見えできるよう、殿様に頼み込む。無礼講と言われたのをいいことに言いたい放題の八五郎だったが…。描写力に優れた圓生の高座は八五郎のボケっぷりがイキイキと浮かびます。★初商品化！

目黒のさんま

散歩に出た殿様。気がつくと、もうお昼の時間はとっくに過ぎている。近くの家からはサンマを焼くいい匂いがしてきて…。昔から多くの噺家に演じられてきた定番の傑作こそ、天才・圓生の話芸が際立ちます。★初商品化！

百川

日本橋の料亭・百川に新人奉公人としてやってきた百兵衛さんはひどい田舎訛り。どこか抜けているが憎めない百兵衛さんの大ボケぶりに数々の騒動が巻き起こる…。数多い圓生の傑作ネタの中でもとくに人気の高い名演は、腹の底から笑えます。★初商品化！

第3巻唐茄子屋
五人廻し

唐茄子屋

吉原のおいらんに入れあげ湯水のように金を使ってしまった若旦那。親族会議の結果、道楽をやめないと勘当だと釘をさされるが、若旦那はたんかを切って家を出てしまう…。笑って泣かせる屈指の人情噺です。

五人廻し

遊郭でおいらんが来るのを今か今かと待つ男たち。ある江戸っ子は隣部屋に怒鳴り散らし、ある官人はしたり顔で吉原の歴史を語り出す…。この噺を落語としてまとめた、初代・柳家小せんから、直に教えを受けたという圓生の得意ネタの一つです。

第4巻文違い
三軒長屋（上）

文違い

惚れている男から、大金を無心された新宿の女郎。色男気取りの半七からは義理の父親との手切れ金とだまし、田舎者の角蔵からは母親の病気だといってだまし、金をせしめるのだが…。男と女のだまし合いが見事に描かれます。

三軒長屋（上）

三軒続きの長屋がある。一軒目は気の荒い職人たちの棟梁の家。ここでは喧嘩の手打ちが行われるという。隣の家は質屋の大家の妾の家。さらにその隣は剣術の先生の家。多くの人たちが登場する長屋での珍騒動を圓生が一人で何役も演じ切ります。★初CD化！

第5巻一人酒盛
品川心中

一人酒盛

仕事に出ようという時に熊さんに呼び止められた留さん。いい酒が入ったので、一番の友達の留さんと飲みたくて声をかけたと言うから喜ぶのだが、熊さんは自分だけ飲んでばかりで…。★初商品化！

品川心中

品川遊郭の筆頭女郎のお染も寄る年波には勝てない。根が勝気なだけに女郎のままでお客をとれなくなるくらいなら、いっそ男と一緒に心中をしようと金蔵に声をかけるのだが…。三遊派に伝わる大ネタだけに、ぜひ圓生の傑作寄席で。★初商品化！

第6巻小言幸兵衛
紙入れ

小言幸兵衛

のべつまくなしに長屋を回って、小言を言い歩いている長屋の主のあだ名は「小言幸兵衛」。今日も女性の髷、居眠りのお婆さん、しまいには猫にまで文句を言い出す始末。そこへある豆腐屋が新たに部屋を借りにきたのだが…。

紙入れ

ちょいと気が小さいがいい男の新吉は、得意先のお内儀様とイケナイ関係に。肝が据わったお内儀様とは対照的に、度胸が無い新吉はビクビク。そこへ何と旦那が帰ってきたから、さあ大変！★初商品化！

第7巻三十石
紺屋高尾

三十石

江戸から京都見物に旅に出た二人組み。いよいよ次は大坂へ下ろうと三十石船の船宿で一休みするのだが…。旅ネタの傑作で、江戸情緒に加えて圓生のしぶい歌声までご堪能いただける一席です。

紺屋高尾

染物屋で働くまじめな奉公人・久蔵は、どこか体の調子が悪い。聞くと吉原で人気のおいらん高尾の錦絵を見ての恋わずらいだと言うのだが…。戦後では圓生の独壇場だった十八番中の十八番です。★初商品化！

第8巻寝床
庖丁

寝床（インタビュー付き）

ある商家の旦那は義太夫に凝っている。だが無理やり人に聞かせるので皆迷惑。今日も旦那は長屋の連中を集めて、自慢のノドを聞かせようと張り切るのだが、皆は何だかんだと理由をつけて断ってしまい…。★初商品化！

庖丁

悪友の寅ンべえに出会った久治。別に女ができ、女房が邪魔になった久治は、寅ンべえに間男役をやらせ、女房をだまして売り飛ばしてやろうと企むのだが…。圓生の話で聞くと、悪党も妙に味わいが出るから不思議です。

第9巻淀五郎
掛取萬歳

淀五郎

市川団蔵を座頭に忠臣蔵を演ずることになったが、判官役が急病で倒れ、急遽、若手の淀五郎が代役となった。いよいよクライマックスの切腹の場面となるが、団蔵は淀五郎の演技が気にくわずに…。

掛取萬歳

八五郎の家は、大晦日だというのに金がなく、たまったツケも払えない。そのことで女房とけんかになり、困った八五郎は借金取りの好きな趣味でいい訳をしてケムに撒いてやろうと…。

第10巻樟脳玉
くやみ
首提灯

樟脳玉

捻兵衛は大切にしていた女房に死なれ、毎日念仏を唱えてばかり。それを知った長屋の遊び人が、悪企みを思いつき…。噺のそこここに滲み出る、捻兵衛の妻への愛が微笑ましい、圓生屈指の人情噺です。★初CD化！

くやみ

町内の旦那が亡くなって葬式にゆくことになった。男はおくやみの言葉をどう言ったらよいかわからず、一生懸命に女房に教えを請う…。いつの時代にも通ずる可笑しみを堪能できる夫婦噺です。

首提灯

酔っぱらった江戸っ子が、突然侍に声をかけられ、道を尋ねられたが、酔っぱらったいきおいで、侍にからみだす。初めのうちは、侍も酔っぱらいの言うことと勘弁していたが、だんだん増長してくる江戸っ子についカッとなり…。

第11巻らくだ（上）
らくだ（下）

らくだ（上）

町内の鼻つまみ者だった“らくだ”というあだ名の男がフグにあたって死んだ。その“らくだ”の兄貴分が、らくだの死体を発見したので、仕方なく葬式を出してやろうとするのだが…。★初商品化！

らくだ（下）

兄貴分は、らくだの死体を入れる棺桶用の樽をとってくるよう、屑屋に言う。屑屋が戻ると香典と酒が届いていた。兄貴分にすすめられ、屑屋は無理やり酒を飲まされ…。名人にしか演じられぬといわれる大ネタをご堪能あれ！★初商品化！

第12巻百年目

百年目

さる大店のやり手の番頭さん。遊びの「あ」の字も知らぬ堅物で通ってはいるが、それは表の顔だった。今日は芸者をあげての舟遊びの約束がある日。店の者にあれこれ小言を言いながら、得意先廻りに行くと嘘をつき外出する…。★初商品化！

第13巻子別れ（上）
子別れ（下）

子別れ（上）

酒飲みで遊び人の熊五郎。葬式の帰りに吉原に出向き、さんざんと居残りした挙句…。長い噺なので（下）だけ演じられることが多い大ネタも、圓生の手にかかれば、夫婦の気持ちの揺れに至るまでじっくり味わえます。★初商品化！

子別れ（下）

吉原に通いづめの熊五郎に愛想をつかせた女房は、家を出ていってしまう。それから長い年月が経った後、熊五郎は偶然、子供の亀吉と出会う。大きくなった息子に母親のことを聞くと、再婚もせずに女手一つでがんばっていると言う…。★初商品化！